(安倍内閣メールマガジン第二十二号/十九・三・二十二)

 十八日、防衛大学校の卒業式が行われました。内閣総理大臣として初めて、かつ、防衛省になってから初めての卒業式です。国の安全を守るために働くことを決意した防大生。希望に燃えて目を輝かせている彼らの前に立ったときは、特別の感慨をおぼえました。(中略)

 昭和三十五年、当時の首相、私の祖父である岸信介は、多くの反対を受ける中で、日米安保条約の改定を貫きました。自分が進む、この道に間違いはないという信念、たとえ多くが反対しようとも、日本と国民を守るという断固たる使命感があったからこそ、これを実現できたのだと思います。

 国民の生命、身体、財産を守ること。そして、世界の平和と安定に貢献すること。これは内閣総理大臣としての究極の責務だと自覚しています。我々のまわりには、北朝鮮による拉致問題、核開発、弾道ミサイルの発射を始め、地域紛争、大量破壊兵器の拡散といった現実があります。私たちは、不透明、不確実な時代を生きています。こうした不確実な時代に対応した安全保障のありかたを常に考えていかなければなりません。(中略) 

 「勇とは義(ただ)しき事をなすことなり」

 新渡戸稲造の「武士道」にある言葉です。防衛大学校の卒業生に私の挨拶の結びとして贈ったこの言葉は、国の舵取りをつかさどるものとして、私自身の教訓と考えています。